コスプレ衣装には、合皮(合成皮革)がよく使用されます。
SFやファンタジー系の衣装は、通常の服にアーマーやカバーを組み合わせたデザインが多いのですが、服以外を造形物として製作すると非常に手間がかかりますし高額になってしまいます。
そこで、比較的安価に見た目もある程度かっこよく作れる合皮が、多用されるのです。
また、服の一部や全体に大きく施された文様などは、プリントで再現する事が不可能だったりとんでもなく高額になったりしますので、これも合皮の切り貼りで再現したりします。
そんな非常に便利な合皮なのですが、その特質から非常に注意すべき事があります。
合皮は劣化しやすい素材なのです
合皮とは合成皮革の略で、人工的に「動物の革」に似せて作った生地の事です。
布の上に合成樹脂をコーティングした物で、当然ながら動物の革ではありません。
厳密に言うと、人造皮革と合成皮革にわかれるらしいのですが、ややこしいのでここでは全て通称の「合皮」として書きます。
合皮は、上手に使うと衣装が非常にかっこよく高級っぽく見えるのですが、革っぽい物を貼り付けている布ですので、そんなに耐久性がありません。
表面のコーティングは時間が経つと剥がれて来るのですが、その際は日焼けし過ぎた肌が剥げていくように、ひび割れからポロポロと非常に汚い感じで屑が落ちていきます。
また、剥がれた後は表面を布につなぎ止めていた接着剤みたいな物が剥き出しになってしまい、ベタベタな状態となります。
合皮の寿命は2-3年程度です
合皮の寿命は一般的に3年程度と言われていますが、コスプレ衣装に使用されている合皮については、細かく刻んだり折り曲げられたりする事が多いので、大体2年程度と考えていた方が良いでしょう。
実際の耐用年数は、生地の品質や保存状態によってかなり違いますが、衣装を自作したり、業者から購入して保存する際は、寿命に注意を払いつつ取扱いましょう。
また、色の濃い合皮については色移りしやすい素材ですので、こちらも取扱に注意が必要です。
衣装を畳む際に白い生地と模様が付いた合皮の表面をくっつけてそのまま保管したら、白生地に模様の色がクッキリ移ってしまってた、、なんて事故もかなりな頻度で起こります。
色移りは気温によって違いが出ますが、暑い夏などは絶対に注意した方が良いです。
合皮を使用したコスプレ衣装を保管する際は、間に表面がツルツルの薄い紙を挟む等の対策をしましょう。
こう見てみると、合皮を使用した衣装はなるべく使いたくないと思ってしまうかも知れませんが、生地でありながら「布ではない質感」を出すためには、他に代わる物が無いのも現状ですから難しいですね。
では、この合皮をもっと長持ちさせたり、強化する方法は無いのでしょうか??
それは、、
また次の機会に。
では!
コスマガ編集長・馬場座風
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